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代表挨拶

 日本には、世界でも例を見ないほどアマチュアオーケストラが多く、東京近辺だけでも数百の団体があるそうです。アマチュアオーケストラの成り立ちは様々ですが、同じ学校のOBOGが集まったもの、自治体の補助を受けているもの、会社のクラブ活動の延長線上にあるもの等なんらかの基盤のうえに作られているのが普通です。アンサンブル ディマンシュは、メンバー30数名の小さな室内オーケストラですが、何の基盤も持たず、お金はない、人が足りない、練習場がない、と無いないづくしで今まで40年間活動を続けてきました。年に2回の定期演奏会は既に78回を数え、ベートーヴェンの交響曲に至っては、第九を除いてすべて2回以上演奏会で取り上げました。また、「知られざる交響曲第1番」と称して、あまり演奏されることのないメンデルスゾーン、アリアーガ、カリンニコフ、グノー、ボロディン等の最初の交響曲を取り上げたこともあります。モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲はアンコールを含めると5回以上演奏しています(当HPに音源がありますのでお聴きください)。

当団のモットーは「アマチュアオーケストラだからこそできる最高の音楽を追究する」です。団員同士が意見を出し合い、一人ひとりがソリストのような気持ちで参加して、創造性のある音楽を築いていくことを目指しています。全員が良い音楽を作ろうとして積極的に取り組んでおり、演奏への情熱は熱いものがあると自負しています。

 本年2016年は、当団にとって大きな変革の年となりました。創立者であり指揮者でもあった山本誠一郎氏が勇退することになり、新しく指揮者として平川範幸氏を迎え、第79回演奏会から新生アンサンブル ディマンシュとして再スタートすることになりました。

私たちが最終的に目指しているのは「楽器で会話できるオーケストラ」です。少しずつでも目指すところに近づけるよう日々努力してまいりますので、是非演奏会に足をお運びになり、お客様ご自身でお確かめいただければ幸いです。

                                     2016年7月
                                     代表 山口 彰

プロフィール


 当団は、学習院大学や上智大学などの学生オーケストラの現役メンバーを中心にバッハを演奏する合奏団として1976年秋に結成され、翌年1月に第1回演奏会を開催しました。1978年1月の第2回演奏会では小編成の管弦楽団として再編成され、それ以降、年2回の定期演奏会を重ねてきました。40年も活動を続けている「アマチュアオーケストラの老舗」です。
 現在では、団員のほとんどが学生オーケストラの経験者であることに変わりありませんが、年代は20歳代から60歳代まで幅広く、出身大学も様々で、特定のカラーは薄れています。
 第1回演奏会から第78回演奏会まで、長きにわたり当団の創立者であり責任者でもあった山本誠一郎氏が指揮を務めてきましたが、同氏の勇退に伴い2016年に組織が再編され、新たに部外から指揮者を迎えて「新生ディマンシュ」として船出しました。
 「Dimanche (ディマンシュ)」はフランス語で「日曜日」のことですが、当団は「日曜日に集まって練習する合奏団」ということで「Ensemble Dimanche (アンサンブル ディマンシュ)」と名付けられました。実体は管弦楽団であるにも関わらず「アンサンブル(合奏団)」と名乗っているのは、結成時バッハを演奏する合奏団であった名残りですが、一人ひとりがソリストのような気持ちで音楽を表すという意味で継続して使用しています。

演奏曲目

左のメニューより御覧ください。

創立者、初代常任指揮者

山本誠一郎

東京都立戸山高等学校、学習院大学文学部国文学科卒業後、埼玉県の中学校教師となる。退職後は私塾を開設、引き続き教育に携わる。

高校時代、「山田一雄著、指揮の技法」を読んだのがきっかけで指揮に興味を持ち、大学に進学してからは、学習院大学輔仁会音楽部管弦楽団でフルートを吹くかたわら、3年生の時には学生指揮者を務める。
在学中に「アンサンブル ディマンシュ」を創立。以後、各大学オケ出身者に声をかけ、39年に及び指揮者として演奏活動を続ける。

2009年、「ピースフル・コンサート越谷」を立ち上げ、年1回のチャリティーコンサートを通じて、地域住民と共に「国境なき医師団」「東日本大震災復興」への支援を継続している。また、2013年には、陸前高田市のヴァイオリン・プロジェクト「千の音色でつなぐ絆」に参加し、震災復興支援を行う。
こういった活動の中から、ボランティア・福祉、子供たちへ支援、地元への協力にもっと力を尽くしたいという思いに至り、2016年、アンサンブル ディマンシュの指揮者を退任する。

歴代指揮者

平川範幸
(第79回〜第83回、第86回〜)

1987年福岡県出身。福岡教育大学音楽科卒業。
上野学園大学研究生〈指揮専門〉にて下野竜也、大河内雅彦の各氏に師事。桐朋学園大学オープンカレッジにて、黒岩英臣氏に師事。また、パーヴォ・ヤルヴィ、沼尻竜典の各氏の指揮講習会を受講。
これまでに、音楽理論を中原達彦氏に、ピアノを田中美江氏に師事。
2012年度、新日鉄住金文化財団指揮研究員として、紀尾井シンフォニエッタ東京の下で活動する。
その後、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団指揮研究員として、宮本文昭、飯守泰次郎の各氏の下で研鑽を積む。
これまでに、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、大阪交響楽団、千葉交響楽団(ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉)、浜松フィルハーモニー管弦楽団、東京混声合唱団などを指揮する。
また、各地のジュニアオーケストラや学生オーケストラ、吹奏楽団、合唱団を指揮する。
2016年度より、仙台ジュニアオーケストラ音楽監督を務める。

(2021年2月現在)



平林 遼
(第84回)

1988年東京生まれ。
2011年、東京音楽大学指揮科を卒業。同大学にて指揮を広上淳一氏に師事。また、在学期間中に、井上道義氏にも師事。
2014年ロリン・マゼール氏審査の選考を経て、マエストロ・マゼール・マスタークラスに招待される。氏の邸宅にて、直接、指導・薫陶を受ける。この期間中に病により逝去された氏の、最後の弟子の一人となる。
2015年8月、ベートーヴェン・コンプリート・シンフォニー・マスタークラス&コンペティション(イギリス)にて、オーケストラ団員の投票により2位。
2015年夏、200通以上の応募から、8名の選抜生の内の1人として、ムーティ氏審査の、リッカルド・ムーティ・イタリアン・オペラ・アカデミー最終選考に招聘される。ムーティ氏とのやり取りや、氏のリハーサル見学等を通じ、同アカデミー内で学ぶ。
欧州留学のため2015年始めから2017始めまでベルリン在住。その間、オーケストラ・ジョヴァンニ・ルイージ・ケルビーニ(イタリア)、ノース・チェコ・フィルハーモニック(チェコ)、ボフスラフ・マルティヌー・オーケストラ (チェコ)、ロイヤル・カメラータ・オーケストラ (ルーマニア)等、ヨーロッパ各地のプロ・オーケストラを指揮。
これまでにザルツブルク・チェンバー・ソロイスツ(オーストリア)、ベルリン・シンフォニエッタ(ドイツ)、アルゴヴィア・フィルハーモニック(スイス)、カダケス・オーケストラ(スペイン)、キャスルトン・フェスティヴァル・オーケストラ(アメリカ)等を指揮。日本国内においても、プロ団体を含む多くのオーケストラ・合唱団・オペラ公演等を指揮。
その他、クリスティアン・エーヴァルト、コリン・メッタース、ケネス・キースラー等各氏に師事。

(2019年2月現在)



澤村杏太朗
(第85回)

2017年、東京藝術大学指揮科を首席卒業。
卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞、若杉弘メモリアル基金賞を受賞。
これまでに指揮を三河正典、高関健、山下一史の各氏に師事。また、尾高忠明、下野竜也、ダグラス・ボストック、沼尻竜典、山田和樹、リッカルド・ムーティらのマスタークラスにおいて研鑽を積む。
これまでに、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、東京ニューシティ管弦楽団と共演。オペラの分野でも精力的に活動し、「カルメン」「椿姫」など10以上の作品を指揮。
今シーズンより新国立劇場に副指揮者として勤務。
2019年11月より、ミラノ ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院の指揮科に留学が決定。

(2019年10月現在)


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